更新日:2010年05月14日
総合医体制整備に関する研究会の報告書を公表
《国民健康保険中央会》
国民健康保険中央会(以下、国保中央会)は4月19日、総合医体制整備に関する研究会の報告書を公表した。国保中央会は2001年より「総合医」に関する研究を行ってきており、これまで、全市町村・全国民健康保険診療施設・全地区医師会に対するアンケートや先進的な取り組みを行っている地域・医療機関へのヒアリングの実施、イギリス・フランスにおける家庭医の状況の視察等を行い、わが国における総合医の体制整備に向けた方策を検討してきた。
同研究会は、わが国の社会状況の変化に伴う医療需要の構造的な変化に、医療提供の仕組みや医師育成システムが十分に対応できていない結果、医療資源の無駄遣いや住民のQOLの低下につながっていると分析。こうした状況については、総合医を普及・浸透することによって解決を図ることが期待されるとしている。そうしたことから、総合医に期待される役割として、▼地域住民によくみられる症状に幅広く対応する、▼初期診療に対応し、他の専門的な医療機関等を適切に紹介する、▼住民・患者と継続的な関係を保つ、▼住民・患者の疾病予防や健康づくりを行う ―の4点を提示。
また、総合医は高い専門性を必要とするものであることから、専門医の一つとして位置付け、その教育システムを早急に確立することが求められるとしている。併せて、総合医のキャリアパスの設定や、雇用の場の確保等の取り組みの必要性を訴え、2年間の初期臨床研修後に「総合医コース」を設けて専門研修を行うという育成システムの構想を示した。
高齢者医療制度に対する公費負担の拡充を要望
《健康保険組合連合会・日本経済団体連合会・日本労働組合総連合会・全国健康保険協会》
健康保険組合連合会など4団体は4月27日付けで、高齢者医療制度に対する公費負担の拡充等を求める要望書を長妻厚生労働相に充てて提出した。
要望書では、新たな高齢者医療制度の構築に際する公費負担の拡充を求めると共に、公費負担拡充のための安定財源確保を実現するための道筋を提示することを求めている。また、こうした改革が実現されるまでの間、被用者保険の各保険者に対する財政支援の継続と拡大を要望。
高齢者医療制度を支える現役世代の医療保険制度については、従来どおり、地域保険は国保が、被用者保険は健保組合、協会けんぽ等の各保険者が担い、それぞれが加入者の特性に応じた保険者機能を発揮する制度体系が最善であると明言。国保と被用者保険の両者が共存する制度体系を維持し、地域と職域、それぞれの保険者機能を活かしつつ発展させていくことを要望している。
勤務医の負担軽減として、患者に適正受診の啓発を
《厚生労働省・通知》
4月26日、厚生労働省は、患者に対し適正受診に係る普及啓発を行うことを求める通知を健康保険組合理事長に充てて発出した。
医療現場においては、勤務医の疲弊や医師不足といった課題を抱えていることから、2010年度診療報酬改定では、勤務医の負担軽減が重点課題に挙げられ、▼医師事務作業補助体制加算の評価の充実(点数の引き上げ)、▼7対1及び10対1病棟における看護補助者の配置の評価(急性期看護補助体制加算1、2の新設)、▼栄養サポートチームによる栄養改善の取り組みの評価(栄養サポートチーム加算の新設)、▼呼吸ケアチームによる人工呼吸器離脱に向けた取り組みの評価(呼吸ケアチーム加算の新設) ―等による評価が行われた。
こうした診療報酬上の対応とともに、医療を受ける患者側においても適正受診を心掛けることが必要であるとの観点から、また、2010年度診療報酬改定の答申書の附帯意見に「勤務医の負担軽減に向け保険者や地方公共団体をはじめとする各関係者に対して医療機関の適正受診に関する啓発を行うこと」と示されていることから、厚労省は患者に対する周知啓発の例を作成。
例では、▼夜間・休日にお子さんの急な病気で心配になったら、まず、小児救急電話相談(#8000)の利用を考えましょう。小児科の医師や看護師からお子さんの症状に応じた適切な対処の仕方などのアドバイスが受けられます、▼かかりつけの医師を持ち、気になることがあったらまずはかかりつけの医師に相談しましょう、▼同じ病気で複数の医療機関を受診することは、控えましょう。医療費を増やしてしまうだけでなく、重複する検査や投薬によりかえって体に悪影響を与えてしまうなどの心配もあります。今受けている治療に不安などがあるときには、そのことを医師に伝えて話し合ってみましょう、▼薬が余っているときは、医師や薬剤師に相談しましょう(薬のもらいすぎに注意しましょう)、 ―等が挙げられている。
レセコン購入費等の助成金、4回目の交付を決定
《社会保険診療報酬支払基金》
社会保険診療報酬支払基金は4月27日、「平成21年度医療施設等設備整備費補助金(保険医療機関等が電子レセプトを作成するために必要なレセプトコンピュータの購入やソフトウェアの導入等に対する費用の助成)」の4回目の交付を決定し、同日交付した。
今回の交付決定は、計5,586件(病院:97件、医科診療所:3,173件、歯科診療所:1,280件、調剤薬局:1,036件)の約21億2,800万円で、これまでの累計では、23,907件の88億4,500万円。なお、同助成は予定額の196億円に達し次第終了となり、4月20日現在における申請書の受付状況は今回の決定分を含め、30,336件の約111億1,900万円(助成予定額の約56.7%)となっている。