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メディカルウェーブ №3481 (提供:MMPG)

(提供:MMPG)

            記事提供:株式会社 キャリアブレイン(CBニュース)


●【中医協】部門別収支調査の実施案を了承
~総会
中央社会保険医療協議会(中医協)の総会が7月13日に開かれ、「医療機関のコスト調査分科会」の田中滋分科会長(慶大大学院教授)が、今年度の「医療機関の部門別収支に関する調査」の実施案を提出し、了承された。調査は9‐10月に実施される見込み。
この調査は、病院のコストなどを診療科別に把握することが目的で、2008年度、昨年度に続き今年度で3回目。同分科会では、回答率を高めるために調査項目を簡素化することで合意している。
実施案によると、職種別給与データの職種区分を簡素化し、技能労務員と事務職員を合わせて「事務」、薬剤師と医療技術員を合わせて「コメディカル・薬剤」として回答してもよいことにする。


医師の勤務時間については、昨年度調査に回答した医療機関から「医師が多忙で記入してもらうこと自体が難しい」との意見が多く寄せられたため、医局長など代表者が全体の状況を記入することを認める。
また、保険外収益の算出方法を見直し、産婦人科の正常分娩費など、どの科の収益か明らかなものは先に配分する。昨年度調査で保険外収益の総額を記入させ、保険収益比に応じて振り分けたところ、主な収入源である正常分娩費が保険外収益で、保険収益が尐ない産婦人科の収益が尐なくなったことを受けた措置。


■昨年度調査に回答数不十分との指摘も
田中分科会長はまた、昨年度調査の報告書案を提出し、了承された。委員からは、回答数が不十分だとの意見が出た。
昨年度調査には、DPC対象病院164施設、DPC準備病院14施設、これら以外の病院9施設の計187施設が回答した。このうち、08年度にも回答したのは45施設。
これに対し、安達秀樹委員(京都府医師会副会長)は、「この回答数では、診療報酬体系を設定する時の材料とするには不十分」と指摘。DPC対象・準備病院に比べ収益性が悪いこれら以外の病院からの回答が尐ないことも問題視し、「(調査結果は)全体の傾向を表しているものではない」と述べた。
このほか、邉見公雄委員(全国自治体病院協議会会長)は、皮膚科が入院・外来共に大幅な赤字だったことについて、「病院にとって、皮膚科は採算を度外視しなければならない部門」と説明。田中分科会長は、「大学や会社の経営でも、ほかの部門を健全に支えているが、そこは赤字という部門があるのは普通」と応じた。


■改定結果検証の調査票案を了承
総会では、昨年度診療報酬改定の結果について検証する特別調査(今年度調査)のうち、▽病院勤務医の負担軽減の状況調査▽精神入院医療における重症度評価導入後の影響調査▽在宅歯科医療および障害者歯科医療の実施状況調査▽在宅医療の実施状況および医療と介護の連携状況調査―の調査票案が厚生労働省から提出され、いずれも了承した。


●在宅医療体制指針、別枠で都道府県に通知も
~厚労省・医療計画検討会
厚生労働省の「医療計画の見直し等に関する検討会」(座長=武藤正樹・国際医療福祉大大学院教授)は7月13日に会合を開き、「在宅医療」をテーマに意見交換した。委員からは、各都道府県が策定する医療計画に記載する事業に加えるべきなど、在宅医療を重要視する声が相次いだ。会合終了後、同省の担当者は記者団に対し、在宅医療の提供体制構築に関する指針をほかの事業とは分けて策定し、各都道府県に通知する考えを示した。今後、同検討会で協議していく方針。


医療計画は、同省の指針を基に5年ごとに各都道府県が策定。2013年度が見直しの時期に当たっている。06年の医療法改正後には、4疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病)・5事業(救急、災害、へき地、周産期、小児)を担う医療機関名を記載することになった。13年度の見直しでは、6日の社会保障審議会医療部会での合意を受け、精神疾患を4疾病に加える見通し。
一方、同省は08年度の前回の見直し時期に合わせて、「居宅等における医療についての地域の医療提供体制の確保状況、患者急変時の支援体制を明示すること」などと、医療計画全体の策定指針を各都道府県に通知したが、在宅医療個別の医療提供体制の指針は示されなかった。13年度の見直しでは、ほかの疾病や事業とは別に指針を策定し、通知する考え。
同省は、在宅医療の提供体制指針の策定に当たり、国立長寿医療研究センターが中心になって取りまとめた「在宅医療体制構築に係る指針案」を参考にする方針。


同指針案は、▽24時間365日、患者の生活の視点に立った多職種連携医療の確保▽看取りまで行える医療のための連携体制▽認知症の在宅医療の推進▽介護との連携―などの観点から、各都道府県が地域の実情に合わせて計画を策定すべきだとしている。
意見交換で神野正博委員(全日本病院協会副会長)は、「今後、在宅医療が重要になってくるのは明らか。在宅医療を5事業に加えて、全県が事業としてやらなければいけない」と主張。同省の担当者は「医療法を改正しないと、在宅医療を事業にはできないが、現時点で5事業に並ぶものになっている」と述べた。これに対し、鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は、「(5事業に並ぶものならば)もっとはっきりと位置付けるべきだ」と強調した。
また、吉田茂昭委員(青森県立中央病院長)は、「ある程度のモデルケースを設定し、それを中心に(医療計画策定を)進めていくべき」との考えを示した。


●災害拠点病院の要件、年内にも見直しへ
~耐震性強化や通信手段確保など
厚生労働省は7月13日、東日本大震災後の対応で生じた問題を踏まえ、災害医療体制の充実に向けて議論する「災害医療等のあり方に関する検討会」の初会合を開いた。検討会では、災害拠点病院の役割や災害時の医療機関の連携のあり方などについて検討する。年内に検討結果を取りまとめ、災害拠点病院の指定要件の見直しや、2013年度に見直される医療計画の指針への反映などが図られる見通し。
検討会のメンバーは、医療関係団体の役員ら13人。初会合では、大友康裕構成員(東京医科歯科大救急災害医学分野教授)が座長に選ばれた。


会合ではまず、事務局が被災した災害拠点病院で見られた課題を報告。耐震性の低い建物がある施設や、震災の翌日まで連絡が取れない施設があったことなどを指摘した。その上で、指定要件に関する論点案として、▽耐震構造を病院のすべての建物が有するべきか▽最低限備えるべき通信手段は何か(衛星電話、インターネットなど)▽自家発電機の容量はどれくらいか▽燃料や水・食料、医薬品の備蓄は何日分程度が適当か▽物資の供給が不足しない方策はあるか―などが示された。
続いて、気仙沼市立病院(宮城県気仙沼市)の横山成邦医師が、震災対応で同病院が抱えた問題点として、「病院の耐震性」「備蓄物資の枯渇」「通信手段の復旧の遅れ」「ヘリポートの確保」「職員のレスパイト(休息)」を説明。通信手段については、情報ツールを複数整備しておくことや、日ごろのメンテナンスの重要性を指摘した。また、職員をサポートするため、災害拠点病院への人的救援について制度化が必要との考えを示した。


議論では、耐震構造を病院のすべての建物に持たせることについて、構成員から特段の異論は出なかったが、「指定できる病院の数が減るのではないか」などの指摘があった。
自家発電機の容量を検討するに当たっては「電子カルテなどのシステムを維持することを考えないといけない」などの意見が出たほか、燃料や水・食料、医薬品の備蓄については、「普段、過剰に用意しなくても、社会にある資源を優先して回してもらえるよう事前に協定を結んでおいてはどうか」などの意見も出た。
また、大友座長が指定要件にDMAT(災害派遣医療チーム)の受け入れ体制の整備を盛り込むことなどを提案し、構成員から異論はなかった。
次回会合は27日に開かれ、災害医療でのDMATの役割などについて議論する予定だ。

●災害拠点病院9割超が一部損壊、全壊はなし
~東日本大震災で厚労省調査
厚生労働省は7月13日、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手、宮城、福島の3県にある災害拠点病院33病院のうち、31病院(94%)が震災により建物が一部損壊したとの調査結果を、同省の「災害医療等のあり方に関する検討会」で報告した。全壊した病院はなかった。
同省では、3県にある災害拠点病院33病院を含む380病院について、1日時点での調査結果をまとめた。380病院のうち、全壊は10病院、一部損壊が290病院。
災害拠点病院33病院の診療の状況を見ると(6月20日時点)、入院患者の受け入れ不可はゼロ、制限は2病院で、外来診療は不可がゼロ、制限が1病院だった。
入院患者の受け入れ制限は、岩手県立釜石病院(釜石市)と南相馬市立総合病院(福島県)、外来診療の制限は同総合病院が行っている。
一方、災害拠点病院を含む380病院の診療の状況を見ると(同日時点)、入院患者の受け入れ不可が27病院、制限は16病院で、外来診療は不可が16病院、制限が17病院だった。


●「私的病院」職員の平均賃上げ率が改善
~病院経営管理学会
「私的病院」全職員一人当たりの2010年の平均賃上げ率は1.87%で、データの確認できる1985年以降最低だった前年(1.58%)から0.29ポイント改善したことが、全国病院経営管理学会が行った「病院給与・勤務条件実態調査」で分かった。同学会の担当者は、「(診療報酬の)プラス改定の影響ではないか」とみている。
調査は10年7月に実施。「賃金改定事項」や「10年春季賃上げ状況」などを616病院に質問し、174病院(厚生連、済生会、日赤関係病院などの「公的病院」12施設、その他の「私的病院」162施設)から回答を得た。
このうち、賃上げ率について有効回答があった「私的病院」は132施設(「一般病院」105施設、「精神病院」27施設)だった。


それによると、10年の平均賃上げ率は前年比0.29ポイント増の1.87%(賃上げ額5901円)。病院別に見ると、「一般病院」1.92%、「精神病院」1.65%だった。
「一般病院」を都市・地方別に見ると、都市(66施設)1.74%、地方(39施設)2.38%。一方、「精神病院」は都市(12施設)1.64%、地方(15施設)1.67%だった。
毎年実施されている同学会の調査結果を年次推移で見ると、04年に賃上げ率が2%を切り、毎年減尐傾向にあったが、08年に2.36%に増加。しかし、09年は1.58%に激減し、データの確認できる1985年以降最低となった。
職種別では、医師2.42%、看護師1.78%、准看護師1.13%などだった。


●「一般病院」勤務医の年間給与は地方が高め
~病院経営管理学会
全国病院経営管理学会が行った「病院給与・勤務条件実態調査」によると、「私的病院」のうち、地方の「一般病院」に勤務する非管理職の医師の2009年度の年間給与は、都市の医師よりも254万8000円高かった。調査は昨年7月に実施。「09年度職種別年間給与」などを616病院に質問し、174病院(厚生連、済生会、日赤関係病院などの「公的病院」12施設、その他の「私的病院」162施設)から回答を得た。
このうち、年間給与について有効回答があったのは150病院(公的病院9施設、私的病院141施設)だった。
私的病院のうち一般病院(114施設)について地域別に見ると、東京都や医育機関の所在地である都市(75施設)では1101万3000円(平均年齢40.6歳、平均勤続年数4.4年)、その他の地方(39施設)では1356万1000円(37.8歳、5.5年)で、地方が254万8000円高かった。


給与の内訳別に見ると、「所定内外給与」は都市873万5000円に対し、地方1136万1000円。ただ「賞与」については、都市227万8000円、地方220万円と、都市の方がやや高かった。
一方、「精神病院」(27施設)について地域別に見ると、都市(12施設)1299万3000円(36.3歳、2.5年)、地方(15施設)1572万1000円(41.3歳、4.7年)で、地方が272万8000円高かった。
給与の内訳別では、所定内外給与は都市1079万円、地方1299万4000円。賞与は都市220万4000円、地方272万7000円で、いずれも地方が都市よりも高い傾向が見られた。


■看護師は一般が地方、精神は都市が高め
地方の一般病院に勤務する非管理職の看護師の年間給与は513万9000円(32.5歳、6.1年)で、都市の469万3000円(32.0歳、6.0年)よりも44万6000円高かった。
一方、精神病院では、地方486万円(34.8歳、8.0年)に対し都市499万1000円(39.5歳、6.6年)で、都市の方が13万1000円高かった。


●【中医協】情報共有で「国民目線の議論を」
~診療側が資料説明
中央社会保険医療協議会(中医協、会長=森田朗・東大大学院教授)は7月13日の総会で、5月の総会で診療側と専門委員が連名で提出した資料について、診療側の委員から説明を受けた。
資料の表題は、「我が国の医療についての基本資料」。約90ページにわたる詳細なデータを用いて、日本の医療の現状について説明している。
診療側は、日本が低い医療費で世界一の医療レベルに達した結果、医療者の疲弊などの医療崩壊を招いたとして、現状の水準を維持・発展させるために「相応のコストが不可欠」と主張。欧州の先進諸国に比べ、日本の税金や保険料率は低いとして、「引き上げの余地がある」と指摘した。


また、介護施設や在宅医療をめぐる環境を含め、地域の特性を踏まえた柔軟な医療提供体制の整備が必要とする一方、過度な病床削減や医療機関の画一的な集約化に懸念を示した。
支払側の白川修二委員(健康保険組合連合会専務理事)は、「低負担で高い給付を受けることが一番望ましいが、そんなことはあり得ない」とし、今後の社会保障に関する国民的な議論の必要性を強調。その上で、「どちらがいい、悪いではなく、共に議論を深めるべきだ」と述べた。
一方、診療側の嘉山孝正委員(国立がん研究センター理事長)は、「中医協でこのデータについて、すべて議論するつもりは全くない」との考えを示し、「こういうインフォメーション(情報)を頭に入れて議論をしなければ、国民の目線でのいい結論が出せないのではないかと思い(資料を)出させていただいた」と説明した。


●【中医協】アルツハイマー貼付剤など薬価了承
~12成分31品目
中医協は7月13日、総会を開き、アルツハイマー型認知症治療薬としては国内初の貼付剤であるノバルティスファーマ/小野薬品工業のイクセロンパッチ/リバスタッチパッチや、エーザイの乳がん治療薬ハラヴェンなど、12成分31品目の薬価収載(19日付)を了承した。
イクセロンパッチ/リバスタッチパッチの薬価は18mg1枚427.50円など。類似薬のエーザイのアリセプトの1日薬価に合わせて算定され、補正加算の適用はなかった。
通常、1日1回4.5mg(337.20円)から開始し、原則4週ごとに4.5mgずつ増量。維持量は18mg。9mg1枚は379.70円、13.5mg1枚は407.00円。


ハラヴェン(静注)は1mg2mL1瓶6万4070円。同様の適応を持つ医薬品として中外製薬のゼローダ(錠)があるが、薬価算定組織は臨床的位置付けや投与経路が異なることなどから類似薬はないと判断。原材料費や製造経費などを積み上げる原価計算方式で算定した。その際、「既存治療法に対して単剤で全生存期間の有意な延長が認められた」との理由から、平均的な営業利益率に40%上乗せする形で算定された。
また、同薬は高額のため、診断群分類別包括評価(DPC)の対象外とし、次期診療報酬改定まで出来高算定とすることが総会で了承された。


このほか、第一三共の抗凝固薬リクシアナは30mg1錠727.30円など。類似薬であるサノフィ・アベンティスのクレキサンの1日薬価に合わせて算定。Xa阻害剤としては国内初の経口投与であることから、「投与に伴う煩雑さ、患者への侵襲性等を減じる」として、有用性加算(5%)が適用された。
また、中外製薬の腎性貧血治療薬ミルセラは100μg0.3mL1筒2万2445円など。同薬は補正加算の要件に該当しないことや薬理作用類似薬が3つ以上あることから、過去6年間に収載された類似薬の最低1日薬価(協和発酵キリンのネスプの2004円)に合わせて算定された。
持田製薬の抗うつ薬レクサプロは10mg1錠212.00円。ミルセラと同様の理由から、過去6年間に収載された類似薬の最低1日薬価(ファイザーのジェイゾロフトの332.80円)に合わせて算定された。


今回薬価収載された製品の薬価とピーク時売上高(薬価ベース)予測は次の通り。
イクセロンパッチ/リバスタッチパッチ(327億円)▽ハラヴェン(119億円)▽リクシアナ(5.1億円)▽ミルセラ(370億円)▽レクサプロ(338億円)▽ヤンセンファーマの解熱鎮痛消炎剤トラムセット(1錠68.20円、160億円)▽日本ベーリンガーインゲルハイムのパーキンソン病治療薬ミラペックス(1.5mg1錠518.90円など、122億円)▽アボットジャパンの健胃消化剤リパクレオン(150mg1カプセル31.60円など、33億円)▽キッセイ薬品工業の2型糖尿病治療薬グルベス(1錠59.80円、57億円)▽丸石製薬の局所麻酔剤ポプスカインmg10mL1管509円など、1.7億円)▽バクスターの全身麻酔剤スープレン(1mL43.70円、26億円)▽ムンディファーマの解熱鎮痛消炎剤ノルスパン(10mg1枚2356.40円、145億円)


●医療事故調査は「自浄」が柱、医師法改正も
~日医が制度創設へ提言
日本医師会は7月13日の定例記者会見で、医療事故調査制度の創設に向けた基本的提言を公表した。すべての医療機関に設置する「院内の調査委員会」と、医療・医学界で組織する「第三者的機関」による自浄機能を制度の基本とし、「異状死」について警察への届け出を義務付けている医師法21条の改正を提言している。
提言は、原中勝征会長の諮問を受けて設置された「医療事故調査に関する検討委員会」による答申。


それによると、院内の調査委は、全医療機関がそれぞれの責任で設置する。1次段階として、患者満足度を含む医療の質の向上などを目的とした平時の「医療安全委員会」を常設。2次段階の「医療事故調査委員会」は、医療事故が起こった場合に設置し、法律家や有識者など院内外のメンバーで構成する。院内事故調の質を担保できる一定の基準を設けることとし、調査結果は、再発防止策を含め、患者・家族に報告する。小規模病院や診療所での体制は、医師会や大学などが支援する。
「第三者的機関」による調査は、医療行為に関連した死亡事例で、院内事故調だけでは調査・分析し切れないケースを対象に想定。患者の家族が調査を請求することもできる。地方事務局を各都道府県に設置し、調査結果については、プライバシーに配慮した上で公表するが、警察・司法への通知は行わない。


「医学的知見に裏付けられた公正中立な判断が可能な組織」として、日本医療安全調査機構を基本に、日医、日本医学会などの医療・医学団体で構成する考えで、「医療事故調査第三者機関設置検討委員会」(仮称)を早急に立ち上げるよう提言している。
こうした仕組みにより、「医療事故は、医療者の責任において原因究明と再発防止を図る」ことを基本とした調査制度を構築。同時に、医師法21条に関しては、医療行為に関連した死亡を異状死に含めず、「故意または故意と同視すべき犯罪がある場合」を除き、届け出義務を課さないなどの改正を求めている。
また、医療ADR(裁判外紛争解決機関)の活用の推進や、過失・無過失を問わない患者救済制度の創設なども提言している。
高杉敬久常任理事は会見で、「医療関連死は警察に届けても解決できない。われわれ(医療者)が、きちんと答えを出していこうというのが基本姿勢にある」と述べた。


●来年度予算概算要求で震災対策など要望
~日医
日本医師会は7月13日の定例記者会見で、2012年度予算概算要求に向けた要望事項を発表した。東日本大震災で被災した地域の医療復興などに充てる基金の創設や、被災住民の避難で人口が急増した地域の医療体制の整備などを求めている。
要望は、▽東日本大震災対策▽良質かつ安全、安定した医療提供体制の実現▽医師・看護師等確保対策の確立▽医療におけるIT化推進のための財政的支援▽地域医療再生のための連携体制の確立―など大きく13項目。


このうち、震災対策については、被災地の地域医療の再生のため、中長期に活用できる「相当の予算規模」を確保した基金の創設を要望。被災地以外の都道府県でも、医療機関の防災対策に充てられるよう提案している。また、避難者の受け入れで人口の増えた地域について、医師会による診療施設の設置を支援するよう求めている。ほかに、被災地の医療機関の新築・修繕に対する補助や病院船の建造、被災地の医療機関の二重債務対策などを盛り込んだ。
震災対策以外では、女性医師の就業継続・復帰支援や勤務医の負担軽減、医療費の患者自己負担の軽減措置、がん対策の推進といった事業について、それぞれ継続などを求めている。


●昨年のがん検診受診率20-30%台
~目標には遠く、厚労省調査
国のがん対策推進基本計画で、来年度までに受診率50%にすることを目標にしている大腸がんなど5つのがんの検診受診率が、昨年は20-30%台にとどまったことが7月12日、厚生労働省がまとめた「国民生活基礎調査」で明らかになった。
2007年の前回調査から、わずかに減尐した検診も見られた。
現行のがん対策推進基本計画では、胃がん、肺がん、大腸がん、子宮頸がん、乳がんの検診受診率を来年度までに50%にすることを目標に掲げている。


昨年の国民生活基礎調査によると、▽胃がんの検診受診率は男性34.3%(07年32.5%)、女性26.3%(25.3%)▽肺がんは男性24.9%(25.7%)、女性21.2%(21.1%)▽大腸がんは男性27.4%(27.5%)、女性22.6%(22.7%)―だった。
一方、子宮頸がん、乳がんは共に24.3%で、前回調査の21.3%、20.3%からそれぞれ増加した。また子宮頸がんと乳がんは、原則として2年に1度検診を行うため、過去2年間に受診した人についても調査。子宮頸がんの受診率は32.0%で、乳がんは31.4%だった。
記者会見した同省の担当者は、子宮頸がんと乳がんの検診受診率が向上したことについて、「09年度から無料クーポンの配布事業を行っているためではないか」との見方を示した。


一方、受診率が伸びなかった検診については、「(がん対策推進)協議会の意見を聞きながら対策を考えていきたい」と述べた。
子宮頸がんと乳がんの検診をめぐっては、各市区町村が09年度から検診費用が無料になるクーポンを配布し、受診促進を図っており、厚労省が費用の半分を負担している。
また、今年度からは大腸がん検診についても、厚労省が予算計上し、市区町村が同様のクーポンを配布している。


●ストーマ装具の交換、医行為に当たらず
~厚労省が通知
厚生労働省はこのほど、肌との接着面に皮膚保護機能のあるストーマ装具の交換について、原則として医行為に当たらないとする通知を出した。
通知は、日本オストミー協会による「介護職などが皮膚保護機能のあるストーマ装具を交換しても、利用者の皮膚を傷付ける恐れが極めて低いため、原則として医行為に当たらないのではないか」とする照会に対し、全面的に認めている。


さらに、皮膚保護機能のあるストーマ装具を交換する際の注意点に関して、▽必要に応じて、専門的な管理が必要かどうか医師や看護師などに確認することが考えられる▽交換する人が一定の研修を受けることが望ましい▽事故が起きた場合の刑事上・民事上の責任は別途判断されるべき―などを挙げ、医師や看護職員と密接な連携を図るべきとしている。
厚労省は2005年の通知で、医行為かどうかの判断が難しい介護現場での行為について、医行為に当たらないものを列挙していたが、肌に接着したストーマ装具の交換については明示していなかった。このため介護現場ではこれまで、介護現場では皮膚保護機能のあるストーマ装具の交換も医行為と考えられていた。

 

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