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京都四条烏丸の交通至便な税理士事務所 アイネックス株式会社・川端会計事務所

メディカルウェーブ №3472 (提供:MMPG)

(提供:MMPG)

          記事提供:株式会社 キャリアブレイン(CBニュース)


●宮城沿岸部の医療復興、際立つ「南北格差」
~震災 3 か月
東日本大震災の発生から 6 月 11 日で 3 か月を迎えた。被災地では、がれきの撤
去やライフラインの復旧が進むに連れ、地域医療の提供体制も復興しつつある。し
かし、すべての被災地の医療が、順調に再生しているわけではない。甚大な被害を
被った宮城県沿岸部では、南部と北部とで、医療提供体制の復興の格差が際立って
いる。


■医療救護 26 チーム、県北沿岸部で活動継続
東日本大震災発生後、宮城県内の被災地には日本赤十字などから最大で120 余り
の医療救護チームが派遣され、救護所で活動したり、避難所で巡回診察したりして
きた。医療救護チームは、地域の医療提供体制が復興し始めた段階で撤収するのが
普通だ。実際、宮城県内で活動するチームは6 日現在、26 まで減少した。
ところが、県医療整備課によると、これら 26 チームはすべて、石巻市や気仙沼
市など県北部の沿岸部で活動している。その背景を同課の遠藤圭主幹は次のように
説明する。


「同じ沿岸部でも、名取市や岩沼市など南部には、津波の被害を受けなかった地
域に多くの病院や診療所があり、地域医療の提供体制を復興する上で重要な"足が
かり"となりました。一方、石巻市より北の地域には病院や診療所がもともと少な
かった上、ほとんどが津波によって大きな被害を受けました。その結果、北部では
医療提供体制の復興が遅れているのです」
石巻赤十字病院の医師で県災害医療コーディネーターの石井正氏によると、県北
沿岸部には、常駐する医師が震災の影響でいなくなってしまった地域すらあるとい
う。


「石巻市雄勝地区には、石巻市立雄勝病院と民間診療所がありましたが、いずれ
も津波で壊滅。再開のめどは立っていません。隣接する北上地区では医師1 人が震
災後も活動を続けていましたが、4 月下旬に過労で倒れてしまった」
雄勝地区や北上地区の医療体制は、医療救護チームの巡回によって維持されてい
るのが現状という。医療救護チームによる支援がなければ、8000 人ほどの人口を
抱える雄勝・北上地区は、ほぼ完全な無医地区になってしまうのだ。
「そのためこれらの地区では、震災発生から3 か月が過ぎた今でも、医療救護チー
ムに頼らざるを得ないのです」(遠藤主幹)
そうはいっても、医療救護チームの支援にいつまでも頼り続けるわけにはいかな
い。医療救護チームの医師らも、それぞれが地元の医療機関を抱えているからだ。
なにより地域住民の生活を安定させるためにも、一刻も早く地域医療の提供体制を
回復させなければならない。


■「仮設診療所の設置を」高まる声、課題は医師の確保
県内の関係者の間には、「石巻市などでは、地域医療の提供体制が復興のめどが
立つまでの間、仮設診療所を設置して地域の医療ニーズに応えるべきだ」との声が
上がっている。ただ、仮設診療所を設置するにしてにも、課題は少なくない。中で
も最大のハードルが、診療所で働く医師の確保だ。
県では、仮設診療所で働く医師について、「津波で診療所を失った方など、地元
の医師にお願いしたいと考えています。場合によっては県外からの確保にも視野を
広げなければならないかもしれませんが、本格的な地域医療の復興に繋げるために
も、できるだけ地元の医療関係者にお願いしたいところです」(遠藤主幹)として
いる。


とはいえ、仮設診療所での勤務に前向きな医師は決して多くないようだ。県医師
会が6 月 6 日に実施した聞き取り調査によれば、県沿岸部の郡市医師会(仙台市医
師会を除く)に所属し、津波と地震で病院や診療所に大きな被害を受けた137 人の
うち、「仮設診療所や新規の診療所で働きたい」と考える医師は3 人にとどまった。
それでも、県医師会の佐藤和宏常任理事は「仮設診療所での勤務がどのようなも
のかが明確になれば、地元の仮設で勤務したいと考える医師ももっと増えるはず。
多くの医師は、今まで活動してきた地域で働きたいと考えていますから」と期待し
ている。


仮にそうだとしても、課題はなお残る。石巻市雄勝地区のように、地元の医師が
ほとんどいなくなってしまった場所もあるからだ。
石巻市医師会の新妻博事務局長は、こうした地域の仮設診療所については、思い
切って県外などからも人材を募るべきだと主張する。
「雄勝に仮設診療所を置くとなると、おそらくわれわれにも派遣が打診されるで
しょうが、対応するのはなかなか難しい。雄勝の医療再生に協力したいという気持
ちはありますが、まずは足元の医療の復興に力を注がねばなりません。そもそも、
診療所を津波で失った人に、石巻よりも大きな津波で破壊された雄勝に出向いてく
れとは、とても言えません。医師もまた、津波の被災者なのですから」


●被災 3 県の医療施設、廃止 44、休止 29
~未届けの休止状態は 175 施設
東日本大震災の発生から、あすで3 か月。地震や津波が甚大な被害をもたらした
被災地沿岸部の医療提供体制は今、どうなっているのか―。岩手、宮城、福島の3
県の沿岸地域を所管する保健所に対し、キャリアブレインが電話調査を行ったとこ
ろ、6 月 9 日までの集計で、病院と診療所、歯科診療所の計 44 施設が廃止、29 施
設が休止を届け出ていたことが分かった。このほか、休廃止の届け出はないものの、
実質的に休止状態である医療施設が175 施設にも上っていた。


調査対象は、岩手県の大船渡、釜石、宮古、久慈、宮城県の宮城野、若林、石巻、
塩釜、気仙沼、福島県のいわき市、相双の計11 保健所で、震災後の病院と診療所、
歯科診療所の施設数についての最新の取りまとめ分、休廃止の届け出状況について
聞き取り調査を行った。
その結果、11 保健所管内の医療施設の数は、岩手194 施設、宮城1026 施設、福
島679 施設だった。
このうち、震災による施設の損壊や経営者の死亡などによって廃止届が出された
医療施設の数は計44 施設で、内訳は、岩手12 施設、宮城24 施設、福島8 施設だっ
た。
また、休止届については計29 施設で、岩手 2 施設、宮城25 施設、福島 2 施設だっ
た。


休廃止の届けが出されていないものの、実質的に休止状態とみなされた医療施設
は3 県で合わせて175 施設に上った。県別では、岩手36 施設、宮城62 施設、福島
77 施設。施設別では、病院7 施設、診療所84 施設、歯科診療所84 施設だった。
福島の相双保健所は、原発事故による避難地域を所管しており、休廃止の届け出
状況については確認が困難なため詳細は不明としているが、休止状態とみなされた
医療施設の数が77 施設(病院7、診療所44、歯科診療所26)と突出している。


■特養、老健は 5%が休止状態
一方、介護保険施設では、被災3 県(いずれも内陸部を含む県全域)の特別養護
老人ホームと介護老人保健施設計 580 施設のうち、約 5%に当たる 31 施設が休止
状態であることが分かった。
休止状態にあるのは、岩手が特養と老健各 1 施設、宮城がそれぞれ 8 施設、2 施
設、福島がそれぞれ 13 施設、6 施設。ただ、実際に県などに休止届や廃止届を出
した施設は、5 月末時点で宮城の1 施設にとどまっている。
厚生労働省は、今回の震災を理由に医療施設や介護保険施設を休廃止した場合、
6 月 30 日まで届け出の期間を猶予するとしているが、介護保険施設の届け出は極
めて少ない。この理由について、ある県の担当者は「震災に伴う介護報酬の取り扱
い上、休止や廃止を届け出ることで、避難した入所者を受け入れた施設が報酬を受
け取れなくなる可能性があるためではないか」と話している。


●宮城沿岸部の医師、診療所閉鎖が 21 人
~県医師会調査
宮城県医師会の調査によると、気仙沼市や石巻市、名取市など県沿岸部の郡市医
師会に所属し、東日本大震災で施設が大きな被害を受けた医師のうち 21 人が診療
所などの施設を閉鎖していることがわかった。仙台市医師会は、閉鎖した施設数に
ついて回答していないことから、実際にはこれより多くの医師が施設の閉鎖に追い
込まれたとみられる。
県医師会では、県沿岸部にある郡市医師会の会員の被害状況を、6 月6 日に聞き
取り調査した。その結果、津波や地震で大きな被害を受けた137 人のうち、震災前
に施設があった場所での活動を継続しているか、継続する方針の医師が 87 人いた
一方、施設を閉鎖していた医師は21 人いた。
そのほか、施設を休止中だが将来は再開する意志を持っている医師が 10 人、震
災後、勤務医として働き始めた医師が8 人、今後のことは不明と答えた医師が8 人、
仮設診療所など新規の施設で勤務したいと考える医師が3 人だった。なお、勤務医
になった8 人のうち 3 人は、将来的には、開業医としての活動を再開することを希
望していた。


●地震の被害額「1 千万円以上」が 33 施設
~医法協の会員施設
日本医療法人協会は6 月10 日に開いた定期代議員会・総会で、3 月11 日以降に
起きた一連の地震により、会員33 施設が1000 万円以上の被害を受けたと報告した。
東日本大震災による被害が大きかった岩手、宮城、福島など、災害救助法の適用
を受けた地域がある11県内の会員175施設の被害状況を、4 月20日-5月10日に
調べた(回答率 100%)。その結果、被害額 100 万円以上が 59 施設で、うち 33 施
設は1000 万円以上の被害を受けていた。9 施設は1 億円以上と回答した。
被害額が 1000 万円以上だった施設の県別の内訳は、岩手 3、宮城 11、福島 4、
茨城15。うち1 億円以上は岩手2、宮城3、茨城4 だった。岩手県大船渡市内の施
設では医師1 人、介護職員 2 人が死亡した。
定期代議員会・総会では、支援物資の提供など、被災した会員を支援するための
費用に1498 万円を盛り込んだ今年度補正予算が了承された。


●与謝野氏「消費増税、年度内に法整備」主張
~13 年以降段階的にアップ、民主・調査会で
与謝野馨社会保障・税一体改革担当相は6 月9 日、民主党の「社会保障と税の抜
本改革調査会」と「税制改正プロジェクトチーム」の合同総会に出席し、2013 年
から段階的に消費税率を引き上げるために必要な法的措置を、年度内に済ませる必
要があると主張した。また、消費税引き上げに伴う新たな財源の使い道は、社会保
障分野に限定すべきだとも強調した。


09 年の通常国会で成立した改正所得税法の付則 104 条では、08 年度を含む 3 年
以内に経済状況を好転させることを前提に、▽消費税の引き上げなど税制の抜本改
革に必要な法的措置を 11 年度内に取る▽消費税引き上げに伴う財源はすべて、年
金や医療、介護などの社会保障給付に使う-などと規定している。
与謝野担当相は合同総会で、付則104 条について「政府だけでなく、国会を構成
する議員をも一定の拘束下に置いている」と述べ、これらの方針を堅持する必要性
を繰り返し強調した。その上で、最速で 13 年 9 月以降の段階的な消費税引き上げ
を主張。また、引き上げに際して衆院選で信を問う必要があるとの認識も示した。


9 日の合同総会では、前日に開かれた政府・与党の「成案決定会合」について与
謝野担当相らからヒアリングした。与謝野担当相は冒頭、社会保障改革案について、
「従来の民主党の公約や調査会の報告、提言に沿って取りまとめた」と説明。これ
に対し出席した議員からは、「民主党の主張に沿ったと言うが、われわれ衆院議員
が当選した時には、消費税アップは一切言っていない」などの反論が出た。


●「受診時定額負担」、低所得者に配慮を
~社保改革集中検討会議
社会保障と税の一体改革について6 月20 日の成案決定を目指す政府は10 日、「社
会保障改革に関する集中検討会議」の民間委員との意見交換を行った。同会議が先
にまとめた社会保障改革案で導入の方針が打ち出された「受診時定額負担」に対し、
一部の委員から「低所得者への配慮が必要だ」などの意見が出された。
会合終了後に記者会見した内閣官房社会保障改革担当室の中村秀一室長による
と、この日は、改革案について各委員の意見を改めて聞いたほか、改革案公表後に
開かれた政府税制調査会や民主党の調査会などの動きを報告した。
医療・介護分野の改革案に関しては、古賀伸明・連合会長が、外来患者の窓口負
担に 100 円程度を上乗せする「受診時定額負担」の導入に対し、「低所得者に十分
配慮した慎重な検討が必要だ」と注文を付けた。矢崎義雄・国立病院機構理事長も、
「日本の窓口負担は、欧州諸国に比べて高い。低所得者対策が求められる」と指摘
した。


矢崎理事長はまた、「医療の効率化・機能強化を具体的に実践していくのは地域
だ」として、地域のサポート体制を整えるよう訴えたほか、「日本の医療費が低い
のは、若い医師の犠牲の上に成り立っている。プラットホーム型の構造にし、いろ
んな職種で支え合わなければならない」と、規制緩和の必要性を強調した。

●一体改革の進め方に「懸念と不信感」
~民主・調査会で地方 3 団体から不満の声
民主党の「社会保障と税の抜本改革調査会」(会長=仙谷由人官房副長官)は 6
月 10 日、党の税制改正プロジェクトチームとの合同総会を開き、地方 3 団体の代
表者からヒアリングを行った。社会保障と税の一体改革をめぐっては、政府・与党
幹部でつくる会合で、20 日の成案決定を目指して詰めの議論が進められている。
これに対して代表者からは「懸念と不信感がある」「地方の声にきちんと耳を傾け
るべき」など、地方を置き去りにした政府の進め方に不満の声が相次いだ。


ヒアリングには全国知事会と全国市長会、全国町村会を代表して、それぞれ山田
啓二・京都府知事、倉田薫・池田市長(大阪府)、渡邊廣吉・聖籠町長(新潟県)
が出席し、一体改革への意見や各自治体の取り組みについて述べた。
このうち山田知事は、妊婦健診やがん検診など、社会保障をめぐるあらゆる制度
が、地方と国の協力の下で成り立っているにもかかわらず、政府の議論の場での地
方団体の扱いが「わずか 10 分程度で、まるで陳情団体のような扱いだった」と批
判した上で、「進め方に懸念と不信感がある」「20 日には結論が出るなど、到底納
得できない」と述べた。


倉田市長は、一体改革の議論の進め方について「地方がほったらかし」と評しつ
つも、早期の取りまとめには前向きな姿勢を示した。その理由として、菅直人首相
の退任をめぐる不安定な政局が続く中、「せっかくここまで来たのに、総理が代わ
ることでまた方針が変わったら、何のために意見を言ってきたのかということにな
る」と述べ、地方の意見を十分にくんだ上で、速やかな成案決定に持ち込むよう要
望した。


渡邊町長は、消費税の5%増税論について、社会保障費のみに使い道を限定する
ことに疑問を呈し、「国民の理解が伴うのか、懸念と危惧がある」と述べた。
こうした意見に対し、出席議員からは、「政府の検討会に地方が加わらなかった
ということは許されない」(大泉ひろこ衆院議員)、「大きな制度をつくるに当たっ
て、慌てて 20 日に決めることを(政府に)やめさせることを、この調査会の総意
とすべきではないか」(吉田おさむ衆院議員)などの意見が出た。


●社保・厚生年金病院存続法案が衆院通過
~今国会で成立の見通し
衆院は 6 月 10 日の本会議で、社会保険病院と厚生年金病院を運営する年金・健
康保険福祉施設整理機構(RFO)を、病院を運営するための新たな機構に改組する
「年金・健康保険福祉施設整理機構法改正案」を民主、自民、公明各党などの賛成
多数で可決、参院に送付した。今国会で成立する見通し。
改正案によると、来年9 月末の存続期限後は、RFO を「地域医療機能推進機構」
に改め、病院の運営を目的とした組織に移行させる。新機構は、病院の新設はせず、
地域に必要な医療機能が確保される場合に限り、病院を譲渡することができる。原
則として、新機構の業務に充てるための国の交付金は措置されない。


●消費税損税問題、増税を機に解消を
~全自病
全国自治体病院協議会(邉見公雄会長)は 6 月9 日の記者会見で、政府が検討し
ている消費税増税を機に、社会保険診療報酬に対する消費税の非課税措置を見直し、
医療機関の「損税」を解消すべきだとの考えを示した。
現行の税制では、社会保険診療報酬は消費税非課税扱いだが、医療機関が医療機
器や医薬品を購入した際には消費税が掛かるため、医療機関の負担になっている。
会見で中川正久副会長は、消費税非課税措置による「損税」は、大病院では年間
1 億円前後に上ると指摘。政府の社会保障改革案通りに消費税率が10%に引き上げ
られれば、「診療報酬が少々上がっても、とても健全経営ができない」と訴え、「課
税するよう変えるのは、消費税が上がる時しかないだろう」と述べた。邉見会長は、
非課税措置が見直されずに増税が実現すれば、「(医療の)質の低下を招く」「病院
がつぶれる」との懸念を示した。


●HbA1c 値の算出法見直し、結論先送り
~厚労省検討会
厚生労働省は 6 月 10 日、「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」(座
長=多田羅浩三・日本公衆衛生協会理事長)を開き、特定健診で検査する HbA1c
値の算出法の見直しについて議論したが、委員からは「検査結果の数字がこれまで
と異なるため、国民が混乱する」など慎重な声が相次ぎ、結論は出なかった。次回
以降に再度検討する方針。
HbA1c 値は体内の血糖状態を示すもので、日本では現在、独自の方法で算出され
た JDS 値を使用している。このため、日本糖尿病学会などから、HbA1c 値を米国
などが使用しているNGSP 値に換算して、国際的な情報共有ができる体制を目指す
べきだとの声が上がっていた。


JDS 値では、HbA1c 値が 5.2%以上だった場合に特定保健指導の対象となるが、
NGSP 値ではJDS 値に0.4 を加えた5.6%以上になる。
会合で事務局側は、必要なシステム改修を進めて、2013 年度から新基準に切り
替えることを提案。また、参考人として出席した柏木厚典・滋賀医科大医学部附属
病院長は算出法の見直しについて、「最終的には世界の大勢を見ながら変えなけれ
ばならない。どういうステップで混乱のない形にしていくか考えるべき」と主張し
た。これに対し委員からは、「国民の立場から見ると、どんな支障が出るか分から
ないので混乱を招く」「システム変更の費用も考えるべき」など慎重な声が相次ぎ、
結論は次回以降に先送りとなった。


●災害時の救急業務のあり方を検討
~総務省消防庁
総務省消防庁は6 月 9 日、「救急業務のあり方に関する検討会」(座長=山本保博・
東京臨海病院長)の初会合を開いた。同庁が昨年度開いていた「救急業務高度化推
進検討会」を引き継いだもので、東日本大震災の発生を受け、災害時の救急業務の
あり方を中心に議論する。4 回程度会合を開き、来年1 月をめどに報告書を取りま
とめる方針。
同検討会では、災害時の救急業務のあり方として、▽救急搬送体制の強化▽市民
による応急処置の実施体制▽救急資源の最適配置▽救急救命士の処置範囲拡大-
などを検討する。


また、消防隊とDMAT など医療者との連携については、同検討会に下部組織「災
害時における救急業務のあり方検討作業部会」を設けて議論を進める。作業部会の
部会長には、山口芳裕・杏林大医学部救急医学教授が山本座長から指名された。
意見交換では委員から、「災害時にも、情報を共有できる手段をしっかりと設け
るべき」「災害時の救急業務は、日常の救急医療体制の延長線上で考えるべきでは
ないか」などの声が上がった。


●民主・石森氏、政府社保改革案を批判
~「ほとんど議論されていない」
民主党の石森久嗣衆院議員は 6 月 12 日、全国医師連盟が東京都内で開いたシン
ポジウムで講演し、入院医療の機能分化などを打ち出した政府の社会保障改革案に
ついて、「厚生労働省は消費税を 10%に上げる理由に、3 年前の『社会保障国民会
議』(のシナリオ)をそのまま持ってきた。ほとんど議論されていない」などと批
判した。
改革案に明記された消費税の増税については、「最終的には必要だと思う」とし
ながらも、「今、消費税を上げて、(東日本大震災で大きな被害を受けた)東北3 県
の皆様は喜ぶのか。今やるべきことは、早く普通の生活に戻してあげることに尽き
ると思う」と述べた。


■医療再生「この 2、3 年がラストチャンス」―梅村氏
また、民主党の梅村聡参院議員はビデオメッセージを寄せ、来年度に予定されて
いる診療報酬と介護報酬の同時改定に関して、「東北地方の復興に向けて手当てを
していくことは重要だが、それを財務省の言い訳のように使われてはならない」と
強調した。「医療・介護を充実させ、医療立国を目指す流れを変えるような議論が
出てくることは、断じて認めることができない」とも述べた。
その上で梅村氏は、「恐らくこの2、3 年が、医療の立て直しや強化に与えられた
ラストチャンスだ」との認識を示した。

●坂本新会長、実行力と現場重視を強調
~日看協
6 月 7 日の日本看護協会の総会で選出された坂本すが新会長は 10 日の記者会見
で、行動指針として「実行力」を挙げ、「理想的なことを話すだけではなく、具体
的に一つ一つをきちっと制度化していく」と抱負を語った。今後の政策提言に当
たっては、「基本は『現場』。現場の声を大事にしながら集約して、何が必要かを考
えていきたい」と述べた。
会見で坂本会長は、久常節子前会長の方針を踏襲する考えを改めて示し、日看協
が今年度の重点政策・事業に掲げている労働条件・環境の整備や看護師教育の大学
化推進などにも意欲を示した。


総会で代議員らから懸念の声が相次いだ「特定看護師」(仮称)の創設について
は、「いろいろな議論があるが、国民のニーズがあれば、看護職が担っていくとい
う考え方だ」と説明。認定・専門看護師が医療の質向上に貢献してきたとして、「多
様なスキルを持っていくことは必要」との認識も示した。
一方、ナースプラクティショナー(NP、診療看護師)については、「(特定看護
師が)どのように定着していくかを見た上で、慎重に検討したい」とした。
昨年の参院選で候補者擁立の方針をめぐって対立した日看協の政治団体「日本看
護連盟」との関係については、「互いに目的を見失わず、互いの考えを組み入れて、
目的の達成を目指して協働していく」との考えを表明。


また、来年度診療報酬改定の延期論については、「個人的な考えとしては、(改定
に向けた検討を)続けていくべきだと思う」と述べた。
坂本会長は、関東逓信病院(現NTT 東日本関東病院)看護部長などを経て2006
年4 月から東京医療保健大看護学科長。08 年6 月に日看協副会長に就任した。


●「夜勤は最長 12 時間」GL 骨子案を発表
~日看協
日本看護協会は 6 月 10 日の記者会見で、夜勤・交代制勤務に関するガイドライ
ン骨子案を発表した。骨子案では、夜勤の長さを最長 12 時間(残業を含む)とす
ることなどを掲げている。日看協では今後、現場で働く看護職らの意見を踏まえて
内容を固め、年度内にガイドラインを策定する方針だ。
骨子案によると、夜勤の長さは最長 12 時間とし、連続回数は最大 2 回まで。勤
務間隔は最低 12 時間とする。夜勤時の仮眠は 2 時間以上とし、夜勤後の休息は最
低 24 時間確保する。このほか、勤務の連続日数を 5 日以内とし、1 か月に少なく
とも1 度は土・日曜を完全な休みにすることなどを提案している。
会見で骨子案を説明した小川忍常任理事は、「職場でガイドラインに基づいて勤
務表を作成するだけでなく、厚生労働省など政府の政策にガイドラインの趣旨を反
映させていく位置付けでもある」と述べた。

 

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