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職員のやる気を引き出す目標管理とその運用(提供:MMPG)

(提供:MMPG)

職員のやる気を引き出す目標管理とその運用

昨今の歯科医院の経営状況等をみると、極端な二極化が進んでおり、下方に位置する歯科医院は、事業の継続すら危ぶまれています。このような状況から脱却し、地域の歯科疾患を抱えた患者さんのニーズに応え、院長先生自身のライフプランを達成するためにも、適正利益の確保は不可欠です。

今回ご紹介するのは、ある一定の自院の経営指標やそれに基いた目標設定を行い、積極的に自院の経営改善に職員を取り込み、結果、地域一番店としてのポジションを確立するに至った歯科医院の事例です。

A歯科医院について

A歯科医院は、平成17年に医療法人に組織変更をした、常勤の勤務医を擁する自費(主にインプラント)率が約50%と非常に高い歯科医院です。これまで、経営状況は比較的安定しており、資金繰りに窮することはありませんでした。ただ、理事長は、将来の設備投資(CT導入)や事業展開(分院、介護事業等)を想定した場合、自分一人でやれることの限界を感じていました。また、離職率が高く、せっかく育てあげたDH、DAに突然退職されるなど、人材面の不安要素もありました。それは、安定的な歯科医院運営には、職員の育成と定着は不可欠であることから、理事長が頭を抱える点でした。職員にとっては、歯科医院の問題は所詮他人事であり、自分に火の粉が降りかからなければそれでよく、職員個人の都合が最優先されるのは当たり前と感じていらっしゃいました。

歯科医院として職員に期待することと達成目標の明確化

私達が最初に取り組んだのは、各月の経営目標の共有化です。『目標シート』と銘打ち、そのシートに医院全体としてのレセ枚数や決定点数、自費決定額等を月初のミーティングにて発表し、月の中旬で達成状況を確認、月末に達成状況報告をするようにしました。具体的には、まず各設定項目の中で対前年同月や直前月の営業実績を基に、達成時のウェイトを設定し医院として達成目標の優先順位が分かるようにしました。そして、人事制度改定と賃金体系改定を行い、各項目の達成状況に応じて、その月の給与にインセンティブを(月末締翌月15日支給へ変更)即反映できるよう運用面もカバーしました。このインセンティブの金額は、目標手当と特別手当として支給され、特別手当は各種前提条件こそ設定しましたが、基本的には歯科医師以外の職員が患者対応の中で率先して発生させた自費関連収入について、一定の割合で支給することとしました。また、当医院が職員に対して期待することとして、『歯科医師が仕事をしやすい環境設定をする』を挙げ、その1例として、患者さんに対し事前の治療内容説明や自費治療を選択する際に、専門的な助言等を行うことなどいくつかの目標を設定しました。また、そうした仕事環境を提供される歯科医師には、各種学会への積極的な参加により、知識と技術の習得(会費・旅費は医院負担)を心がけることを促し、理事長自らが率先して示したところ、それは勤務医に対して強烈な動機付けとなりました。

このような歯科医院全体と職員個人の目標設定等をなるべくコンパクトにした目標管理制度は、以後、現在まで必要に応じたアップデートを経て、順調に運用されています。各職員のモチベーションが維持され、離職率が低下し、それに伴い職員の業務の熟練が進みました。さらに、新入職員への高レベルの業務研修が可能となりました。

このシステムは、決して難しいものではありませんが、歯科医院経営においてなかなかこのような一定の制度の活用ができていないのが現状です。なぜこういった有効な制度の運用がこれまでになされてこなかったのでしょうか。

実態に即した制度設計を

私達会計事務所や経営コンサルタントは、とかく難解な専門用語や知識の粋を集めた有用な経営手法をそのまま顧客に対してアウトプットしてしまいがちなところがあります。しかし、受け取る側はその道のプロではないので、正確に理解できないことも多いようです。また、頭でっかちになりすぎて事業規模に合わない制度設計となってしまい、作りはしたものの、その後の運用がなされないケースも多々あります。こうなってしまうのは私達の責任であり、私達が良い(やりたい)と思うことを押し付けているに過ぎません。

顧客が真に望むことは、経営者として抱えている問題を適切に解決してくれることでしょう。したがって、まず依頼があった顧客の実態把握に努め、どの程度の制度であれば継続運用可能であるかを見極めたうえで、経営手法のエッセンスを薄めることなく制度に落とし込む必要があるのです。

私達にとって依頼事項成功事例の積み重ね(時には失敗も成功の種になるが)こそが顧客側の信頼につながり、やがてその信頼関係に起因する「紹介」という顧客拡大のチャンスにつながると思います。忙しく日々の業務に追われてしまいがちですが、上記を常に忘れることなく今後も行動してまいりたいと考えます。

 

 

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