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今、まさに問われる経営哲学(提供:MMPG)

(提供:MMPG)

今、まさに問われる経営哲学

先月、「競争から共創へ」(229というテーマで、このコラムを書かせて頂いた直後に、東日本大震災が発生してしまいました。被災された地域の皆様には心よりお見舞い申し上げます。また、計画停電などで震災の影響を少なからずも受けながら、日々の診療をされている先生方もたくさんおいでのことと思います。私のように西日本に住む者は、今回幸いにも被害を受けることなく、平常な生活を享受しておりますが、復旧に向けて力になりたいと思います。皆様が、一日も早く元の生活に戻られることを切に願っております。

さて、このような時だからこそ、そして先月の話の流れから、今回は「共創」について少々詳しく述べてみたいと思います。

 

「バカな!」と「なるほど!」

「スルッとかんさい」という方法で鉄道会社が初めて「共創」という経営手法を始めた話は先月書きました。それまで、まさに激しい競争を行い、少しでも敵から乗客を奪い取ろうとしていた関係から、阪神大震災の復興に向けて協力する関係を創ってみると、それ以前には想像もつかなかった結果が待っていたのです。共同購入により資材調達コストが下がり、経費の大幅削減ができました。また、1枚のカードのおかげで、自社単位ではアピールできなかった遠方の観光地を紹介することができるようになり、その結果として乗客数のアップを手にしたのです。協力し合い知恵を出し合うこと、目の前の利益ではなく将来を見据えた制度設計を行うことが、それまでの想像を超える業績アップを招いたのです。

元神戸大学教授の吉岡秀樹先生が書かれた「『バカな!』と『なるほど!』」という本があります。新しい事業を起こす時には、周囲から『バカな!』と揶揄されるくらいの事業こそが、時代を変革するような事業となり得る。そして、成功した時にはそれまで、『バカな!』と言っていた人たちが『なるほど!』と手のひらを返したように称賛するのが、世の常である、と言う内容の経営学書です。まさに、スルッとかんさいの成功は、『バカな!』と『なるほど!』だったのです。

 

社会に貢献することを第一に考える産業へ

今回の被災地を中心に、今までの物質的な豊かさを追求することだけが価値観の中心にあった社会から、心の豊かさを求める社会に変化しようする動きが見られています。25%の節電を達成しなければならない夏を目前にした今、社会のあり方が問われようとしています。その中で歯科医療界はどうするべきなのでしょうか。

「地域で一番繁盛する歯科医院を創りたい」と一生懸命になって、「増患」に精を出すことがどれだけの社会貢献になっているのか、今一度、自分たちの姿や「あり方」を見直す時が来ているのだと感じます。そして、「とにかく他社よりも多くの歯科器材を売りたい」といった発想だけで、若手歯科医師の開業支援をしているディーラーやメーカーの方がいらっしゃるとしたら、それも問題です。これからは、今までのようにどんどん開業支援をすることが「歯科医療」という産業を活性化させる唯一の方法であるとは、到底思えません。事実、開業してみたものの思ったように利益が上がらず、借入金の返済に苦労するケースや、最悪の場合、短期間で閉院に追い込まれるようなケースも起こり始めています。「買い手」の若手歯科医師は、業者に対して不信感を持つでしょう。「開業地として薦めておきながら・・・」と恨みを持つかもしれません。これでは、「売り手」も「買い手」も不幸になるだけなのです。また、事業に掛けるコストが高いということは、結果として、まさに医療消費者である市民、国民に高コストの医療を提供してしまうことになり、医療が社会貢献から程遠いものになってしまう可能性が出てきてしまうのです。

 

利己から利他へ

現況の歯科医療界は、このまま今までの「己の利益追求」で行動していて良いのでしょうか?このままではいずれ歯科医療界が社会にとって「お荷物」的な存在に成り下がる日が来るのではないでしょうか。すべての当事者が力を合わせて、この国の困難な時期を乗り越えるべく覚悟を決めている今だからこそ、歯科医療という局所ではありますが私たちも覚悟を決めて、『なるほど!』につながるような知恵を出し合い、次の世代に向けたグランドデザインを描くべき時だと感じます。競争から共創へ、利己から利他へ、今、発想を転換すべき時なのです。

 

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