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競争から共創へ (提供:MMPG)

(提供:MMPG)

競争から共創へ 

 

 

先月(No.227)は、発想を転換することで事業立地が大きく変わる、という話しをしました。そして、歯科医院は「修理工場」から脱却する時であるという持論も展開しました。

その中で、"「増患対策」という言葉に違和感を覚える"と申しあげましたが、その部分についてもう少し詳しくお話ししたいと思います。

歯科医療界を疲弊させる「増患対策」

今まで増患対策という言葉を使ってこられた歯科医院の院長先生やコンサルタントの皆様は「世の中に健康で苦労している人が増えたら良いなあ」とは間違っても思っていらっしゃらないでしょう。ここで言う「増患対策」という言葉の背景には、「世の中の患者総数(パイ)はある程度、決まっている。ならば、その中から自院に来院する人を増やしたい」という意味合いが含まれています。すなわち、この時点で「ゼロサムゲーム」の発想です。他者と協力することで得られるメリットがなく、得られる報酬の総計が一定ならば、競争することで、できるだけ相手よりもたくさんのパイを取ることを目指すというゲーム理論です。

 

はたして本当にそうなのでしょうか? 現在のような「疾患対策型」の医療を展開する限り、私たちの仕事は、厚生労働省が目標とする医療費の総枠の中で、まさにパイを取り合うゼロサムゲームになるでしょう。それでは、歯科医療界が疲弊する時期が目の前に迫っているのは明白です。「勝ち組」という言葉の裏には間違いなく「負け組」という言葉が存在します。「正当な市場競争原理の中で、負けた人は仕方がない」と割り切れるものでしょうか?

 

ゼロサムゲームから発想の転換を

歯科医院に来院されている方々の需要調査によれば、まだまだ「潜在需要」と呼べる、本来なら歯科治療を受けるべき病状の方々が世間にはたくさんいらっしゃいます。しかし、「忙しい」「お金が無い」「困っていない」「怖いから」などの様々な理由から、歯科医院に通院されていないのです。これらの「潜在需要」を「顕在需要」に変化させるだけでも、私たちの仕事を「冬」から「春」に変化させられるかも知れません。さらに、先月号でも述べたように「予防歯科」などの今までの疾患対策とは大きく違う、新しい事業立地での「顧客」を創造できる可能性が残されています。

 

ここで大切なのは、「競争から共創へ」という発想です。ある業種が展開するビジネスが創生期の際には、同業他社は、世の中へ"こんな世界がありますよ!""こんな価値を提供していますよ!"と力を合わせて発信しようとします。これは認知度を高めるためです。しかし、その業種が成熟すると、仲間だった同業他社は「ライバル」「商売敵」へと変貌します。つまり、私たちが棲む歯科医療界も「成熟産業」だと言えます。ただし、これは「修理工場」として、歯科医院を見た場合の話しであって「カーピカランド」を目指す新しい事業立地で、世の中に新風を巻き起こそうとするならば、間違いなく今必要なのは「共創」の発想なのです。

 

「共創」の一例

「共創」の分かり易い一例をお話しします。今では当たり前となった、私鉄・JR・地下鉄などを共通のカードで乗車できるシステムは、開発当時は苦難の連続でした。"ライバル関係にある同業他社の顧客を増やすかも知れない"という「競争」の発想から生じる懸念がまずありました。しかし、阪神大震災をきっかけに、並行して走る阪神と阪急の乗車券の共通化から「スルットかんさい」というカードシステムがスタートします。"カードを自社で売る"などという発想すら皆無の中、やってみて分かったことはメリットだらけでした。システムの共有による、自動改札機の購入台数の増加、それに伴うコストダウン。出札業務の簡素化。自分たちの路線だけでは行けなかった観光地への企画切符の販売、それにともなう乗客数の増加。などなど、数えきれないメリットをもたらしました。「スルットかんさい」は、鉄道会社の「共創」を導き出したのです。

 

歯科医療界に「スルットかんさい」「SUICA」などの発想を持ち込む時代だと考えています。

 

 

 

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