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あたりまえのことをやるだけで勝つ

(提供:MMPG)

■ボビー・マジックの正体

 弱小球団と呼ばれていたプロ野球チームを、2005年に日本一に導いた知将
――ボビー・バレンタイン監督の手腕は、組織論や教育論として採り上げられた。

 「ボビー・バレンタインの魂の言葉」と題する本の冒頭には、次のように書かれている。

 『現在、日本に12人しかいないプロ野球チームの監督は、それぞれに経験をつんだ名将です。
采配面では大差ないと言えるでしょう。では、ボビーと他の監督はどこが違っていたのか。
決定的な差は「観察」でした。
選手を褒め、ネガティブなことを決して言わず、チーム全体を乗せていく。
そんなボビーの言葉は、選手への深い観察と愛情に裏打ちされています。(中略)
多くの人間は褒められ、乗せられて素晴らしいプレーを見せてくれるはずです。
プロ野球の選手に「監督さん、オレのことをよく見てくれているんだな」と思わせること
――これが、巷間言われている「ボビー・マジック」の正体ではないでしょうか。(中略)

大事なのは、愛する者(子どもや部下)をよく見ること。
口先だけで褒めるのではなく、彼らの長所を見極め、信頼すること。
彼らを観察している自分の目を信じること。ボビーはそう教えてくれたのです』と。
 
 先日、阪神タイガースが10連勝し、念願の首位を奪取した。
開幕以来、首位巨人とのゲーム差12を追い上げて、その巨人戦3試合を制しての逆転勝利である。

 「夢・命を懸けたV達成への647日」という元阪神タイガース監督・星野仙一監督の書がある。

待ちに待った宿願の“優勝”という目標達成を果たした直後の著作である。
2003年9月16日の日付で自筆のサイン入りのプロローグで、星野監督は次のように語っている。

 『周りは「星野の改革や、改革や」っていってくれるけど、考えてみたら特別なことをやってきたんでもなんでもない。本の中身を読んでもらったらわかるけど、
あたりまえのことをあたりまえにやってきただけなんや。
誰が考えてもやらなくてはいけないこと、誰が見てもやらなくてはならないこと、
あたりまえのことをあたりまえにやってきただけなんや。ただし、本気で――』と。

 いま、2007年のセリーグ優勝へのマジックが、阪神タイガースに点灯している。優勝のゆくえはわからない。しかし、確実に猛将・星野仙一の魂は、いまもチームプレーに、選手たちの心に生き続けている。

■勝つチームの正体

 私は、現在、特に医療と福祉のチームのために、日々、勝ち負けをつけていくプロジェクトを推進している。勝ち負けがわかる目標を設定する。なぜか…。
 
スポーツ競技の勝ち負けはわかりやすい。

チーム競技の場合、相手チームより1点でも多く得点したチームが勝利する。
いくらホームランを打っても、相手チームより1点でも少なければ、負けなのである。
試合中はミスもエラーも続発する。
スタンドプレーの連続では挽回することはむずかしい。
試合中にエラーした選手を責め続けても、得点にはならない。
勝つ見込みがなくなって緊張感を無くせば、次の試合に勝つ可能性も失ってしまう。

勝つチームは、どんどん勝っていく。
負けるチームは、どんどん負けていく。

勝つチームには、どんどんファンが増えていく。
負けるチームには、どんどんファンが減っていく。

勝つチームにいる選手は、強い選手になっていく。
負けるチームにいる選手は、弱い選手になっていく。

なぜか、勝つか負けるかで、喜びの大きさが違うからだ。
日々、勝ち負けをつけていく。何のためか。スタッフみんなの喜びをつくるためだ

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